土地売却の解体費用は?安くする方法や更地にすべきでないケースも
みなさんこんにちは!
静岡市の不動産会社、ライフステーションの小田です。
古い家や空き家を解体して更地にし、土地売却をするときに考えなくてはいけないのが建物の解体費用です。
家は解体するにも、実は意外と費用がかかるもの。
今回のコラムでは土地売却での建物解体費用についてお話します。
解体費用の目安や費用を抑える方法のほか、「そもそもどんな場合で解体をするべきか?」という点や、解体する場合の注意点についてもお伝えします。
土地売却の際、家の解体費用はいくらかかる?抑える方法もご紹介
家の解体費用は、家の構造や大きさ、敷地条件によって大きく異なります。
とはいえ、おおよその目安金額は知っていたいものですよね。
まずは家の構造別の解体費用目安をご紹介します。
- 木造住宅:3~5万円/坪
- 鉄骨造住宅:4~7万円/坪
- 鉄筋コンクリート造住宅/6~8万円/坪
住宅金融支援機構がフラット35利用者に行った調査によると、中古住宅の平均的な面積は112.3㎡で約34坪(※2019年度 フラット35 利用者調査より)。
先ほどご紹介した構造別の単価をあてはまめると、約34坪の住宅でかかる解体費用は以下のようになります。
- 木造住宅:約102~170万円
- 鉄骨造住宅:約136~238万円
- 鉄筋コンクリート造住宅:約204~272万円
平均的な大きさの一戸建てで、解体費用は約100万円~300万円弱かかることになります。
また、建物自体の解体費用のほか、門やカーポートの撤去費用、庭の塀や植物の撤去費用、廃材の処分費用、作業のための足場作りやそのための人件費などもかかってきます。
解体費用は物件や敷地の条件によって大きく幅があるため、業者による現地確認の上で見積もりを出してもらうことが大切です。
解体費用を抑える3つの方法
使わない家を解体するための費用は少しでも抑えたいものです。
解体費用を抑えるための3つの方法を紹介します。
【その1】家電や家財道具を事前に処分する
家財道具や家電などの処分費用も、解体費用の項目のひとつ。
自分で事前に処分することで、解体費用を抑えられるケースがあります。
ただし、自分で処分するのにも費用がかかるケースがあるります。
自治体の廃品回収を利用するなど費用を抑えた方法を検討してみましょう。
大きな家具は解体業者に一緒に回収してもらった方が結果的に安くなるケースもあるので、見積もりをとって確認してみるのも良いでしょう。
【その2】自治体の補助金制度を利用する
空き家の解体に対して補助金を出している自治体もあります。
空き家を放置して、地域の景観や安全性に悪影響を与えることを防ぐためです。
すべての自治体ではないですが、自分の地域でそのような制度がないか自治体のホームページを確認してみましょう。
【その3】相見積もりをとって業者を比較検討する
解体業者を選ぶときには、複数の業者から相見積もりをとって比較検討するようにしましょう。
依頼する業者によって金額に大きな開きがある場合もあります。
見積もりで見るべきなのは、全体の価格だけではなく、項目ごとの価格です。
項目別に費用を比較することで、どの作業で主に費用がかかるのかがわかります。
具体的な項目がなく「○○費一式」という記載ばかりの見積書は、全体費用が安かったとしても要注意です。
土地売却で家を解体すべき?更地にすべきケースとそうでないケース
そもそも、古い家や空き家だからといって必ずしも解体すべきとは限りません。
解体して更地にした方が良いケースは、家が相当古くて傷んでいるなど、購入後も建物を活用しようがないケース。
この場合ではどうあっても建物を活用できませんので、更地にした方が買い手が付きやすいといえます。
しかし、建物に価値がある、リノベーションして住みたいという需要がある場合は、無理に解体せずに「古家付き土地」として売却した方が良いケースもあります。
一度建物を取り壊してしまうともう建物が建てられない「建築不可物件」の場合も、解体はちょっと待った方が良いかもしれません。
古家付き土地として売るべきケースやその場合のメリット・デメリットについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
古家付き土地で売却?更地で売却?古家付きのメリット・デメリット
解体すべきかどうかは、不動産会社に相談して査定額を確認してから判断しましょう。
複数の不動産会社の意見を聞いてみることも大切ですよ。
土地売却で家を解体する際の注意点
土地売却のために家を解体しよう!と決めたなら、以下の3点に注意しましょう。
建物を解体すると固定資産税が高くなるケースがある
固定資産税は建物と土地の両方にかかっているので、建物を解体すれば建物の固定資産分安くなるのでは? と思いますよね。
ところが! 住宅が建っている土地は、固定資産が最大で1/6になる「住宅用地の特例」という減税措置があるのです。
古い建物は評価額も下がっていますので固定資産税も控えめ。
建物の固定資産税がなくなっても、住宅用地の特例がなくなることで逆に固定資産税の負担が大きくなってしまうのです。
更地にしたあと、なかなか土地売却が進まないと税金の負担が大きくなってしまいます。
新しい家が建てられない土地がある
建物を建てたあとに建築基準法が改正され、現行の法律に従うと新たに建物が建てられない物件のことを「再建築不可物件」といいます。
法改正前に建てられた建物をそのまま使う分には問題ないのですが、一度取り壊してしまうと、そこにはもう建物は建てられません。
土地売却したあとの用途が限定されてしまうので、買い手が付きにくくなってしまう可能性があります。
マイホームの解体なら1年以内に売却する
マイホームを売却するときには、一定の条件を満たせば売却利益から3,000万円を控除できるという特別控除があります。
これは大きな節税になるので、ぜひ活用したい制度。
ただしマイホームを解体して土地売却する場合には、解体と売却のタイミングにも条件があるので注意してください。
3,000万円の特別控除を受けるには、マイホームを解体して1年以内に売却をする必要があります。
まとめ
・土地売却のための解体費用は約100~300万円程度が目安
土地売却のために建物を解体する場合、解体費用は構造や広さ、敷地の条件によっても大きく異なります。一般的な34坪程度の家なら解体費用は約100万~300万円程度がひとつの目安と考えてみてください。必ず業者に現地確認をしてもらい、見積りを確認しましょう。
・土地売却で家を解体すべきケースとは
家が古く傷んでいるなど、買主が購入後も活用しようのない物件の場合は解体して更地にした方が良いといえます。建物に価値や魅力がある場合は、古家付き土地として売却するのもひとつの方法です。まずは不動産会社に相談してみましょう。
・土地売却で家を解体する際の注意点
土地売却のために家を解体するなら、土地の固定資産や再建築不可物件に注意。マイホームの売却は3,000万円の特別控除がありますが、解体から1年以内に売却できないと適用できませんので解体と売却のタイミングにも注意しましょう。
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